オフシーズンにギアを収納する前にやっておくべきこと
スノーボードギアとスタッドレスタイヤは、まったくの別物です。
もちろん、どちらも冬の間がんばってくれたことに違いはありません。でも、手入れするときの気持ちの入れ方は違うはずです。夏の間、ベランダの隅っこにスタッドレスタイヤを置いておく人も多いでしょう。スノーボードを屋外に置きっぱなしにすることなんてありませんよね?
ボードは恋人のようなものです。冬の間たくさんの時間を共に過ごし、理解を深め合う。そして、数々の試練を一緒に乗り越える。傷つくことだってあります。上手くいかないことだってあります。けれど、時間の経過と共にそれぞれの良さを知り、お互いを高め合うようになるのです。しかし、永遠というものはありません。しばしの別れがやってきます。もう、お互いを見つめ合うことしかできないのです。
何かやましいことがあると、人は目を逸らしがちですよね? あなたとボードだって同じです。オフシーズンを前に適切なケアをしてあげないと、数ヶ月後に再びシーズンを迎える際、以前とは違ったギクシャクした関係になってしまうかもしれません。来シーズンのスタートに備え、今やれることをやっておきましょう。
ステップ1
最初のステップは簡単です。まず、普段から家事で使うような布でボードのトップシートを拭きましょう。埃や汚れ、こぼしたビールをしっかり拭き取ることで、ボードに侵食することを防ぎます。そのまま飾りたくなってしまうほどキレイにしましょう。
The Channel®︎のボードであれば、溝もキレイにすることをお忘れなく。埃まみれの状態で収納してしまうと、来シーズン、インサートをスライドしづらくなってしまうかもしれません。
数ヶ月にわたり酷使されてきたボードなので、しっかりクリーニングしてください。バインディングやハードウェアも外し、ベースプレート下もキレイにしてください。これはただの願かけではありません。ボードの寿命を延ばすために必要なことなのです。
ステップ2
ここが最も重要なステップです。オフシーズンの収納を前に、以下が必要になります。
- ワックスをかける(塗りっぱなし)
- エッジをチューンする(水分を取り、錆を落とす)
恋人のようにボードと接するのなら、ベースのケアは慎重に行ってください。そのまま数ヶ月間放置してしまうと、ベースが乾いてしまうことがあります。そうならないためにも、ホットワックスを塗ってから収納しましょう。ホットワックス用のアイロンを使ってワックスを垂らし、ベース全体にいきわたるようアイロンを当てます(ガレージなどでワクシングする人は、Tuning Visesを使うと作業が楽になります)。いざシーズンを迎え、ライディングするときになったらスクレーパーで剥がしてください。いきなりハイシーズン仕様のベースが待っているはずです。
もしエッジが錆びているようなら、Fileguideを使ってエッジをチューンしておきましょう。BurtonのFileguideはスノーボード専用で、エッジをスムーズかつシャープに保つために作られています。必ずしもエッジビベルを変える必要はありません。Fileguideは、必要最低限のツールがセットになったMTN Essentials Kitにも含まれています。
ステップ3
秋になり、久しぶりにボードを引っ張り出したら埃まみれだった……、なんて最悪のケースを回避するために、ボードバッグに入れて収納しましょう。埃だけでなく日焼けも防ぐことができます。きっとグラフィックも気に入って購入したボードでしょうから、色褪せも避けたいですよね。もちろん、過度な日焼けはボードの耐久性にも影響しますので、ぜひ収納場所にも気を使ってください。暑過ぎたり寒過ぎたりする場所もNGです。また、購入時に付いてくる紙のボードスリーブに入れておくと、湿気も抑えられますよ。
今回はごく基本的なことのみを紹介しましたが、チューンナップは非常に奥が深いものです。プロのチューナーがいるショップもありますので、興味がありましたら調べてみると良いかもしれません。