山の素晴らしさを教える: キミー・ファサニのファミリートリップ
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赤ちゃんを海外へ連れて行くのって大変なこと。
でも、私と旦那(クリス・ベンチェトラー)は、5ヶ月になる息子、コアをニュージーランドへ連れて行くことにしたの。3週間にわたるキャンピングカーでのロードトリップよ。私たち夫婦は常に冬を追いかけてきたわけ。だから、コアにも世界を見せてあげたいのよ。私たち自身もアドベンチャーモードに戻らないとって思っていたし、そろそろ子育てとトリップを両立する時期かなって。
トリップ前半はワナカで過ごし、後半は海が近いダニーデンに移動したわ。スノーボードやスキー、ロッククライミング、観光もしたかった。クリスはサーフィンもね。とにかく美しいからって理由でニュージーランドを選んだの。キャンピングカーでの移動も楽チンだし。トリップの目標は、1日1日を自由気ままに過ごし、自然の流れに身をまかせること。
とにかく行動あるのみ
コアが生まれる前に、いろんな人から「先に飛行機などを予約しておいた方が良いよ」ってアドバイスされたの。ちゃんと耳を傾けておいて良かったわ。コアが生まれてから、トリップでの一番の問題は、何より家を出ることなの。先にプランを組んでおいたおかげで、トリップへのモチベーションを保つことができたわ。
実は、今回のニュージーランドトリップの前にも、ニューヨークとコスタリカへコアを連れて行ってるの。そのときに気づいたのよね。心配事は自分自身が招いているだけだって。もちろん、赤ちゃんと一緒に旅することには苦労が付いてまわる。でも、家族として新しい瞬間を共有するって、とてもスペシャルなことだと思わない?
私たち自身もアドベンチャーモードに戻らないとって思っていたし、そろそろ子育てとトリップを両立する時期かなって。
ニュージーランドは遠い。飛行機の移動だけでも15時間から18時間かかるの。でも、私もクリスも何度となく訪れている場所だから、あまり不安はなかったわ。バンでのロードトリップにも慣れっこだしね。だから、キャンピングカーでのロードトリップは楽しみでしかなかったし、赤ちゃんに必要なものも余裕で詰める。あまり先のことは考えず、新しい瞬間を受け入れることにしたのよ。
このトリップは、息子のことをより深く知る良い機会でもあったわ。キャンピングカーは移動式の宿みたいなものだから、南島であれば自由に行き先を決めることができたし、その気になればすぐにキャンプもできた。つまり、次のことをあまり考えず、その瞬間瞬間を楽しむことができたってわけ。
ライディング中は、ほとんどクリスがコアを前抱きしてくれていたの。妊娠中に滑るのがどんな感じか、少しはわかってくれたみたい。1本滑ればコアは夢のなか。2人で落ち着いてクルーズすることもできたわ。
トリップでの苦労
トリップ中、コアはいろんなことに興味を示していたわ。3週間にわたって、息子の成長を見れたことはとてもクールね。赤ちゃんの成長にとって、1ヶ月弱はとても大きいから。カリフォルニアの自宅を出てから帰ってくるまでの間で、コアは劇的に成長したの。寝返りを打ったり、お座りしたり、固形のものを食べるようにもなった。トリップ前は寝つきも良くなかったんだけど、逆に時差で苦労することはなかったけどね。
それより大変だったのは授乳。コアは哺乳瓶嫌いなの。だから、トリップ中はずっとコアと一緒で、スノーボードに関しては不便なことが多かったわ。ジェイクとドナからヘリボーディングに誘われたんだけど、それも授乳の時間と重なって行けなかったの。スノーボーダーとしては辛いこと。私は、どちらかと言うとエネルギーがあふれ出ちゃうくらいのアスリートだから、自由が少ないことはプロスノーボーダー的には窮屈に感じたわ。
もちろん、ニュージーランドを旅することができてラッキーだし、新米ママとしての日々を楽しもうって自分に言い聞かせていたの。近い将来、コアも一緒に滑るだろうし、授乳を懐かしく思う日が来るだろうしね。
トリップを振り返って
コアが生まれてきてくれたことで、今まで以上に、日々生きていることに感謝するようになったわ。プロのアスリートでいられることにも感謝しているし、子供を授かってもなおパワフルでアスレティックにいられるなんて素晴らしいことだわ。コアが大きくなって、私たちの大好きなことを一緒にやるのが楽しみで仕方ないの。とにかく、アウトドアライフに対する情熱的な姿勢、そして、プロスノーボーダーとしての役割をまっとうする姿を見てもらいたい。彼が何に目覚めるかはわからないけど、私たちはいつでもサポートするってことも伝えたいの。
やっぱり何事も自分の目で見るからこそ、充実した人生を送れると思うの。だからこそ、コアには幼い頃からいろいろなものを見せたいし、成長するにつれて、どれだけ世界が大きいのかを知ってもらいたい。大人になったとき、この美しい地球を守りたいと思うようになっていてほしいし、常にハッピーで情熱的でいられる何かを見つけてもらいたい。情熱があれば、不可能はないと思っているから。
GoProで撮影したトリップのエディットもチェック!
Photo: Kyle MacLennan