日本初上陸: ジェイク・バートンのシグネチャーコレクション、MINE77
プロダクト作りは、私そのものなんです。とにかく大好きで、微調整を加えたり、テストしたり、改良したり、プロダクト作りの全てに魅了されていると言っても過言ではありません。常に頭のなかはプロダクトのことでいっぱいです。このコレクションは、私のクリエイティビティを吐き出す場所であり、情熱を共有できる人たちとコラボレートする場所でもあるんです
ジェイク・バートンのシグネチャーコレクション、MINE77。彼自身が企画し、テストを重ねたプロダクトの数々。これまでは北米限定でしたが、NEIGHBORHOODとのコラボレーションを皮切りに、ついに日本での展開がスタートします。ここで、生前に行われたジェイクのインタビューをご覧ください。聞き手は、現在も同コレクションに携わる元Burtonライダー、ジャック・ミトラーニです。
MINE77を立ち上げようと思ったキッカケは?
以前からプロダクトの開発には深く携わっていたんだ。ファッション寄りではなく、機能面での話ね。数年前に生死をさまよう病を患い、闘病生活を経て復活したとき、それまでとは違う自分に気づいたんだ。1秒1秒を生き、日々精一杯命を燃やすようになったんだ。同時にクリエイティビティが湧いてきたのさ。「今までやったことのない何かをやりたい」と強く思うようになったのさ。革新的な何かをね。背中を押してくれたのは、やっぱりドナなんだよね。「自分のやりたいことをやれば良いのよ」って。それがMINE77誕生のキッカケだよ。私には特別なプロダクトを作る能力があった。ときにネクストレベルなものも含めてね。
“MINE77”というコレクション名の由来は?
そうだね。ダブルミーニング的な感じかな。友人でプロサーファーのベンジ・ウェスリーは、何かを手に取るとき、いつだって「mine (俺のだ)!」って言うんだ。わかんないけど、おそらく私のことをからかっているんだろうね。だいたい私のものを手に取ってそう言うことが多いから。でも、”mine”には金や鉱物が眠る”鉱山”という意味もある。言うまでもなく、77はBurtonに所縁のある数字だよね。MINE77は、当時を思い起こさせるようなコレクションなのさ。
普段からプロダクトの開発やテストに関わっているけど、MINE77について言えば、細部にわたるまで全てに携わっていたよね。全ての過程において、特に印象的だったのは?
関わった人々のことや自分に素直でいられることかな。誰かを喜ばせようと変な気を使う必要もないしさ。もちろん、ライダーたちが気に入るものを作るということは外せないけど。無理矢理スノーボードをやらせる感覚に近かったかな(笑)。
誰よりも長くスノーボードを続けているジェイクだけど、どこからアイデアが出てくるの?
常にアイデアというものは存在していて、何かキッカケが必要なだけだと思っているんだ。私にとって、病気がキッカケになったのは確かだね。今は湯水のごとくアイデアが出てくるよ。
この先、MINE77はどこへ向かっていくのかな?
難しい質問だね。自分見てきたものにインスピレーションを得た春夏コレクションは進行中だよ。どこへ向かっていくのかは、人々の反応にもよるかな。もし今年で終わったとしても、それはそれで構わない。すでに素晴らしい経験ができたからさ。「ただの趣味じゃん」って言われても構わないよ。すごく楽しかったし、何より没頭することができたからさ。自分にとって何が大切かはわかっているつもりさ。もし、MINE77のプロダクトをBurtonがラインナップに加えたら、それは大勝利だよ。喜ぶべきことさ。あくまで、MINE77はBurtonの補助的存在だし、これからも変わらないよ。私のものは、私たちのものなんだ。
ジェイク・バートン・カーペンターのレガシーを受け継ぐコレクション、それがMINE77です。